はしもと歯科 院長
わくわくデンティスト 橋本啓史
神奈川歯科大学卒業
広島市内の歯科医院に勤務
2002年5月 尾道ではしもと歯科開業
1972年現在開業している尾道市高須町に生まれました。
小学校は高須小学校、中学校は高西中学校、高校は尾道北高校に通学しました。
まさに、尾道で生まれ、尾道で育ちました。小学校から高校までは、特にスポーツをするわけでもなく、クラスでは地味な存在でした。ただ、動物は大好きで、捨て犬をみると放って置けなくて連れ帰ることが多々ありました。その犬たちが病気になり、死ぬのを見て獣医になりたいと、夢みていました。
私の父は私が開業しているこの地で婚礼家具製造直売店はしもと家具工芸株式会社を経営していました。週末には出張で全国各地に出かけていた為、週末を父と過ごした記憶はほとんどありません。
男の子というのは、父親との葛藤のなかで成長していくものだと思います。しかし、父と過ごす時間が少なかった私にはそういうものはありませんでした。
父が元気なころは出張でほとんど家にいませんでしたし、私が小学校6年生の時、父は病にたおれ医者から覚悟をしてくださいと言われて以来、入退院の繰り返しでしたから父との間には葛藤はなく、いかに落ち着いた時間を少しでも長く過ごすかということばかりを考えていました。
唯一過ごした記憶といえば、小学校の時、夕方にはよくキャッチボールをしてくれたこと位でした。今から思えば父は、仕事に対しては厳しい人だったと思います。その父も平成12年に他界しました。後になって母から聞いた話ですが、父は病院のベッドからでも取引先と連絡をとって常に会社のこと、従業員のこと、従業員の家族のことをいつも気づかっていたそうです。
私も数名のスタッフを雇う一経営者として、その父の姿には敬服するところです。今私が一番残念なことは、私も妻と子供を持つ父親となり、小さいながらも歯科医院を構え経営者となった今、家族のこと仕事のこと従業員のことなどについて話が出来ないことが残念です。
私は父に感謝しています。そして、父と同様に家族をスタッフを大切にします。今なら言えます。私は父を尊敬しています。
高校に進学し、平凡に学生生活を過ごしていた私に一つの転機が訪れました。進路決定です。当時、私は獣医師になりたいと思っていましたが恩師より歯学部を受験してみないかと薦められました。私は父と同じ道に進むことはなく、神奈川歯科大学に進学しました。
私の身内に歯科関係者はもちろん医療関係者も一人もいない環境でしたから、右も左もわからないまま入学し、6年間を過ごすこととなりました。
卒業後は広島市内で5年間勤務しました。勤務医時代の5年間は当時の院長から歯科医療に対して真剣に取り組む姿勢を学びました。その5年間は、技術の習得に邁進し続ける日々でした。
歯科医師として5年目を迎えた時、二つ目の転機が訪れます。父の他界でした。これを機に実家に戻り開業することとなりました。
当医院を開業するにあたり、当時の私は歯科医師である以上、最高の医療技術を身につけるために日々研鑽し続けるものだと思っておりました。
それは、自分のためだけではなく、何かの縁で当医院を訪れた皆様の笑顔をみたいためでした。
開業し、ある時期に人生の転機ともなる人との出会いがありました。それ以降、私の歯科医療に対する思いが変わりました。
最高の医療技術を身につけるために日々研鑽し続けるという姿勢に変わりはありません。ただそれだけではなく、はしもと歯科に勤務するスタッフの一人ひとりが社会人として立派な人格を身につけてほしい、はしもと歯科で働いてよかったと思ってもらえる職場作りをしたいという思いが芽生えました。
また今、私は、はしもと歯科を「子供の成長が目に見える歯科医院」にしたいと考えています。
子供の成長・・・・恐怖、不安のため最初から上手に歯科治療を受けることが出来ない子供たちがいます。数千人の子供たちを診ているとそういった子供たちには共通点があります。
それは、自分一人でがんばったことがないのです。
子供は日々の生活の中で様々な経験を通して、出来なかったことが出来るようになっていきます。それは、挑戦してできたから。できなかったとしても再度出来るまで挑戦して出来るまでし続けるからです。自分自身に自信がついたということです。この自信をつけさせてあげることが歯科診療においても非常に大切なことです。私たち大人は子供が自分で挑戦し、その結果自分自身の手で出来た(成功)という経験をつむことができるような環境を整えてあげることが仕事です。
はしもと歯科は、「今日出来なかったことが明日あるいは次の治療のときには出来るようになる」。
歯科治療を通じて、子供たちの心身の成長が目に見える歯科医院をめざします。
私には、妻と子供がいます。私にとって家族はすべてです。家族があるからこそ、仕事をがんばれるのも事実です。家族の笑顔をみたいから仕事をがんばっています。
また、私にはもうひとつの家族があります。はしもと歯科に集うスタッフ達です。彼女たちも私にとっては大切な家族です。
当医院を訪れた皆さまの喜びに満ちた笑顔を見るためにはスタッフの協力なしでは成し遂げられないのです。
私は最近、つくづくこの地で開業してよかったと思っています。先日、患者さんから喜びの声を頂戴することができました。その患者さんはお子さんですが、その親御さんからこのようなお言葉をいただきました。「他の歯医者は嫌だけど、はしもと先生のところならいってもいいよ。」というものでした。
歯科医師としては、これほど嬉しいお褒めの言葉はありません。地域の皆様に支えられているのだなあと実感した瞬間でした。このお褒めの言葉は私だけのものではありません。
私のもうひとつの家族、はしもと歯科に集うスタッフのための言葉でもあります。
このような医療を提供できるよう配慮してくれるスタッフ、妻、私をささえてくださる関係者の皆様に感謝しています。
私の歯科医療に対する考え方は父、勤務医時代の院長の仕事に対して厳しく真剣に取り組む姿が基本になっていることにも変わりはありません。
私たちは、これからも地域の皆様から必要とされる歯科医院でありたいと思っています。そのためには時間を惜しまず、最良の技術の習得に日々邁進し続けます。これからもスタッフともどもよろしくおねがいします。